2026年度総会および馬瓜エブリン氏トークセッション「愛知から世界へ。アスリート起業家の道のりと、これからのイノベーション」

6月23日(火)に碧海信用金庫御園支店会議室において、あいちスポーツイノベーションコンソーシアムAiSIA(アイシア)の2026年度総会とトークセッションを開催しました。同会場は、建築家の隈研吾氏が「街と建築、人と人とのつながりの場を創造することを目指した」と意匠設計・監修された建物で、当日はAiSIA会員を中心に、スポーツチームや企業などから約70人にご出席いただきました。
総会部分では、2025年度の事業報告と2026年度の事業計画を行いました。2025年度については、取組の柱である「柱1:スポーツ産業をささえる人材の育成」「柱2:アスリート・スポーツチームの価値向上」「柱3:スポーツと他産業の融合」に沿って事業に取り組みました。
基幹事業の【AiSIAアクセラレーションプログラム】では、2024年度から継続して6競技13チーム横断の新規集客サービスを創出するため、在住外国人の観客化に取り組むKUROFUNE株式会社と、競技横断のVoC(Voice of Customer)基盤構築を目指す株式会社はこぶんの2社に伴走。そして新たに「ベニュープログラム」と称して、大規模国際スポーツ大会を機に愛知・名古屋に誕生したスタジアム・アリーナの未来を見据えたプログラムを2種組成しました。
- ひとつは、パロマ瑞穂スタジアムやパロマ瑞穂ラグビー場などを内包する名古屋市瑞穂公園を舞台に、名古屋グランパス「スポーツがつなぐサステナブルなまち」、トヨタヴェルブリッツ「ヴェルブリッツ瑞穂ラグビータウン化」のテーマに沿って、対話構築型で共創プログラムを実施。
- もうひとつは、IGアリーナを核とした名城エリアにおいて、モデル提案型として「名城エリアをバスケ“城下町”に」を募集テーマとした名古屋ダイヤモンドドルフィンズ向けの提案を実証しました。
2026年度については、引き続き各取組の柱に沿って【あいちスポーツ未来共創ラボ】や【あいちスポーツ共創スタジオ】を運営する他、前年度に実施した【AiSIAアクセラレーションプログラム】より、名古屋グランパスと株式会社ピリカ(東京都)による「スタジアム・清掃活動で回収したごみを起点としたスポーツ資源循環モデルの検証」、名古屋ダイヤモンドドルフィンズと株式会社R-pro(名古屋市)による「Smile Economy Project」の共創を継続支援します。
- 2024年度から始めた6競技13チーム横断の新規集客サービスについては、自走の上で順次実装へと進めます。
- また、スポーツ分野のイノベーションに関する知見を深めるとともに、会員間のビジネスマッチングを促すことを目的としたセミナー【SPARK TALK】の開催、プロジェクトの成果を県内外に発信することを目的とした【HALF TIMEカンファレンス】への参加を報告しました。同カンファレンスは国内最大級のスポーツビジネスセッションで、7月15日に東京都内とオンラインで行われます。
そして、トークセッション部分では、「愛知から世界へ。アスリート起業家の道のりと、これからのイノベーション」をテーマに、プロバスケットボール選手であり、Back Dooor株式会社代表取締役でもある馬瓜エブリン氏をお招きしました。
セッションの冒頭では、愛知県のスポーツ情報マガジン「aispo!(あいスポ)」の過去記事から、馬瓜氏が4~5歳の頃から「オリンピック選手と社長になる」と目標を掲げ、幼少期から模擬的にビジネスの真似事をしていたエピソードを披露。また、自身が立ち上げた3社のスタートアップについて、海外遠征でのちょっとした気づきから商品開発・販売に至った1社目に始まり、PRE-STATION Aiの入居を通じた出会いや発見、資本政策など経営者としての素養をつけていった成長プロセスの一端を話していただきました。そして、アスリート自身が「IP」であり、プレーだけでなく、人柄や趣味、考え方、ストーリーもコンテンツになると指摘。アスリートは「メディアを持つ」「コミュニティを持つ」「オーナーシップを持つ」ことが重要だと述べ、チーム側も選手の個性を引き出す仕組みづくりが必要だと語りました。
最後に、愛知県は多くのスポーツチームが集積しており、スポーツを活用した実証・事業化に適した地域だと評価。施設への投資だけでなく、アスリートやコンテンツ、人への投資をさらに進めるべきだと提言しました。